新東名の最高速度引き上げに関する考察

タイヤのついた乗り物
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昨年1月より行われている、新東名高速道路の最高速度引き上げの試行。

それまでの100kmから110kmへと引き上げられ、その安全性などが検証されています。

半年が経ち、今のところ速度引き上げが要因となる事故は起こっていないようです。

ゴールデンウィークで交通量の多い時期もクリアできたとあって、あとは夏休みとお盆がどうなるかにも注目です。

 

ところでこの最高速度引き上げの試行。

実際に新東名を走った人もそうでない人も、意見としては同じような感じのものが多く出ています。

自分もそう思う節が強いのですが、ずばりそれは、意味あんのか、ってことです。

 

高速道路ってもともと、よほどのところじゃないかぎり、120kmほど出してもスムーズにカーブできるように設計されています。

そしてもともとスピードを出す人というのはもっと出しますし、これまで100kmほど出していた人が最高速度が引き上げられたからといって、その分スピードを出すかといったらおそらく出さないでしょう。

結局は最高速度が10km引き上げられたからといって、それをあえて意識して運転する人はほとんどいないのではということです。

 

高速道路での事故の原因として一番多いのは、車線変更時や、わき見運転や居眠り運転。

スピードの出しすぎが原因というのはほんの一部であり、それはもうほんとの出しすぎなので、そういう人は制限速度を取り決めたところでほとんど効果はないでしょう。

なので、最高速度を引き上げたからといって、それが原因で事故が発生することもなければ減少することもない、というのが多くの人の見解であり、また自分の見解でもあります。

 

車線変更時にもっとも起こりやすい事故、この原因となっているのが、通行帯違反です。

これは追越車線である右車線を、ゆっくりと走ること。

ゆっくりは極端ですが、うしろから車が来ていても車線を譲らないのは違反になります。

もちろん制限速度内であれば問題はないのでしょうが、そこは交通ルールと同じぐらい重要になる交通マナー。

後続車が来たら車線を譲り車の流れをよくする、これが必要になってきますし、それを怠ることが渋滞を引き起こす一番の原因になります。

 

高速道路で重要なのは、最高速度の引き上げではなく、この通行帯違反の徹底のほうが重要なのではとも思います。

もっとも最低速度は50kmとなっていますし、車線ごとに速度を決めるというのは現実的でもないので、どう徹底していくかというといい案が浮かばないのが事実ですが。

 

この最高速度を110kmに引き上げているのは、現在のところ新東名高速道路の静岡ICと森掛川ICの上下間の約50kmのみ。

今後この区間が広がり、全国的になったときにもしかしたら何かしらの効果は見られません。

ただ今の段階では正直なんの意味もないと言わざるをえないのではないでしょうか。

まずは何よりも事故がないように、高速道路にかぎらず車を運転する人は気を付けていきましょう。